溶け融けの月

かきたりないからかいてるの

装うことに意味なんかない

可愛い服が好きだ。
ミルク、エミキュ、ジェーンあたりが好きです。

新作を血眼でチェックし、お財布と相談。
正直わたしの家庭の経済状況では大抵指をくわえて涙をこらえていることの方が多いのだけど…
ミルクは毎シーズン何かしら予約して買っている。

本当は欲しいと思ったものを好きなだけ買いたい。でもそれは叶わない。貧乏だとは言わないが、決して自分に相応しい価格帯だとは言えない可愛い服たち。

バイオリズムか何かの波で、狂ったように買い漁る時期と、なーんにも欲しくない時期がある。
なーんにも欲しくない時期は手持ちの服をオークションなどで手放したりもする。


装うことに意味なんかない、いくら着飾ったって顔やスタイルは変わらない。
わたしみたいなデブスにはこんな可愛い服は相応しくない。
おとなしくスウェットとジーンズ穿いてようと思うことがあるのだ。

30間近の女がいつまでも、少女のような服を着ているのが自分でも滑稽に思えて、人から同じことを思われているのではないかと思い込んで、だんだん可愛い服を欲望のままに買うことが少なくなった。
可愛いと素直に思うものを身に付けることができない。
パステルカラーを諦めて、黒やグレー、茶色を選ぶようになった。

コテコテのロリータを一度はきてみたいという夢ももう見なくなった。

多分、そういう人を冷めた目で見ているんだろう、自分自身。


かと思えば、「人の目なんかどうでもいい!わたしはわたし!」みたいな開き直りをしてまた可愛い服を買う。


いつまでこんなことを続けていくんだろうね。

ちなみに旦那には、三十路になったら一度考えてごらん、とだけ言われている。