溶け融けの月

かきたりないからかいてるの

つながりたいつながれない

あの人のことが好きで、あの人もわたしのことが好きだった。
たぶんそれは過去の、変わらない事実だとは思う。

でも今は違う。
人の心は変わるんだ、っていうことをひどく実感する。

村上春樹の「色彩を持たない…」のように、ある日突然、変わりなかったはずの繋がりが音もなく途切れてしまう困惑。

落ち度はなかったはずだった。
誤解すらなかったはずだった。
そもそも繋がりが薄れていた。

薄れるだけで切れてしまうなんて、思っても見なかった。
それとも、何か他の理由があるのだろうかとかんがえてみるけれど、考えても考えても思い付かない。それが余計に不安になる。

理由がわからなければ、反省も後悔も、懺悔も謝罪も、あるいは弁解も何も出来ない。

そんなのは、いやだ。

ひとつだと思っていた思いが突然変化すること、
別離の痛み、ハートブレイク。

苦しくて苦しくて仕方無い。


別段、いなくなったとしても不便はないのだ。
いなくてもわたしの日々は止まらない、滞らない。
ずっと連絡もとっていなかったのだから。
だけど喪失したという事実が消えない。
この先ずっと。