溶け融けの月

かきたりないからかいてるの

I wanna be your gentleman

久しぶりにthe pillowsのベストアルバムを聞いた。
わたしがピロウズを知ったのは、九州に住むメル友(死語?)がきっかけ。
ストレンジカメレオンという曲だった。
「聞いてみて」と言われて「はいはいそのうちね」と返して、やっと聞いたのは半年後。

優しい歌を歌いたい、拍手は一人ぶんでいいのさ、それは君のことだよ

という歌詞を聞いて、心がきゅんとした。


そこからどんどんピロウズが好きになって、色んな良い曲も好きになったけど、相変わらずストレンジカメレオンを聞くときゅんとする。

恋心的なものというよりも、世の中への馴染めなさといった方が正しい。

ストレンジカメレオンに心打たれた人はわたし以外にもいっぱいいるだろう。
そしてその人たちはやっぱり、馴染めなさを感じている人たちなのかな、と勝手に考えていた。

君といるのが好きで、あとはほとんど嫌いで、周りの色に馴染めない出来損ないのカメレオン。

出来損ないのカメレオンはわたしだけじゃない。
自分だけじゃないんだ。
と、受け止めてしまう。

微妙な違和感を感じつつも、どうしようもないような環境。
馴染めないままの、出来損ないの状態は、今でもそんなに変わっていない。

たまに考えるのは、もう連絡もとれなくなってしまった彼が今どうしているのかなということ。
メールとチャットと電話で繋がっていただけの人なのに、今でも忘れられない。

「いつか連絡も取れなくなって、お互いに忘れていくんだろうね」
と言ったときに、
「完全に忘れることは多分ない。たまに思い出して、今どうしているだろうって考えるだろう」
といった彼の言葉は、まさに現実になっている。